季節のおもいでシリーズ 第2集郵便切手のデータ
名称 | 季節のおもいでシリーズ 第2集 |
発行日 | 平成25年(2013) 4月 3日(水) |
発行数 | 1、600万枚 (160万シート) |
料額 | 80円 |
意匠 | 桜の花びらを見つめる子ども | はなぐるま |
桜の花びらと子どもたち | わらびを持つ少女 |
| 花の精 |
水仙とつくしを見る子ども | |
チューリップのなかの男の子 | 笛を吹く少年と本を読む少女 |
ままごと(1) | ままごと(2) |
シート背景:バラと少女 |
所蔵元:ちひろ美術館(すべて) |
印面寸法 | 縦35.5mm×横25.00mm | 縦35.5mm×横25.00mm |
縦35.5mm×横25.00mm | 縦35.5mm×横25.00mm |
| 縦35.5mm×横25.00mm |
縦35.5mm×横25.00mm | |
縦35.5mm×横25.00mm | 縦35.5mm×横25.00mm |
縦35.5mm×横28.05mm | 縦35.5mm×横28.05mm |
版式・刷色 | グラビア6色 |
シート構成 | 10枚 シート画像 |
切手デザイナー | 貝淵 純子 |
初日印指定局 | 東京中央郵便局 |
銘版 | 国立印刷局 |
発行する切手の意匠等
- 「季節のおもいでシリーズ」について
季節感のある昔懐かしい思い出を題材としたシリーズの第2弾として特殊切手「季節のおもいでシリーズ 第2集」を発行します。
今回のデザインは、故いわさき ちひろ(画家)が春の思い出を題材に描いた作品を採用しています。
- いわさき ちひろ(1918〜1974)
福井県武生市(現・越前市)生まれの東京育ち。10か月と1歳の赤ちゃんをモデルなしで描き分けられたといわれる確かなデッサン力と、日本の伝統的な水墨画にも通じるにじみやぼかしを用いた独自の水彩技法で、数多くの子どもを描き続けました。
- 切手の意匠について
- 桜の花びらを見つめる子ども
短い花の命が惜しまれ、桜は古くから日本人に最も愛されてきた花でした。移ろうもの、滅ぶものを愛でる日本人独特の美意識は、ちひろの季節感にも息づいています。花吹雪の中ではしゃぐ他の子どもたちを背景に、少女はひとり、手のひらに受けとめた花びらの美しさと儚(はかな)さを慈しむように見つめています。桜色の風が女の子の髪やワンピースをほんのり染め、ひとりだけの世界をすっぽりと包んでいます。
- はなぐるま
少年と少女がおす花いっぱいの荷車を、俯瞰(ふかん)の構図で描いた作品です。若いころから映画が大好きだったちひろは、映画の撮影でのカメラワークのように、さまざまな視点からモチーフをとらえて絵にしました。この作品は、10代のころに見た「巴里祭(パリさい)」のラストシーンから発想したものではないかと推測されます。
- 桜の花びらと子どもたち
ランドセルを背負った新一年生達は、誇らしげに桜の花びらが舞うなかを歩いています。小さな男の子がうらやましそうに、学校に行ってしまうお兄さん、お姉さんを見つめています。息子やその友達をいつも身近にみていたちひろは、ひとりひとりの子どもの個性や表情にも心を配って、多くの子どもたちの姿を描きました。
- わらびを持つ少女
絵本『あかまんまとうげ』の表紙絵として描かれた本作品は、ちひろが残した約9,450点の作品のなかの代表作のひとつに数えられています。『あかまんまとうげ』は、お母さんが出産のために入院する間、田舎の祖父母のもとで暮らす少女の物語です。一斉に芽吹きだした春の野原の萌木色に溶け込むように、わらびを手にした少女が描かれています。小さな胸に不安や期待、寂しさなどさまざまな思いを秘めながらも、まっすぐ前を見つめる表情には、けなげさが感じられます。
- 花の精
赤や黄色のひなげしの花の向こうに、両ほほに手をあてたおさげ髪の少女の顔が、ほのかに描かれています。絵の中の少女は、何を見つめているのでしょう。こちら側から見た少女は、まるで花のなかに潜んだ妖精のようにもみえます。
- 水仙とつくしを見る子ども
腹ばいになったふたりの子どもとつくしと水仙が画面の外から中心に向かっています。春との出会いをクローズアップするために、あたかも大きな絵の中央だけを画面の縁で切り取ったような構図となっており、春を見つけた子どもたちの喜びが効果的に伝わってきます。
- チューリップのなかの男の子
ひなげし、スイートピー、フリージアなど春の花が咲きほこり、大きく開いたチューリップのなかには男の子が顔をのぞかせています。水彩絵の具のにじみを駆使して描かれた花々は、実際に目に見える花の姿とは異なりますが、花びらの触感や香りまでが伝わってくるようです。花が大好きで、庭にさまざまな花を育てていたちひろならではの表現といえるでしょう。
- 笛を吹く少年と本を読む少女
画面の左右から伸びる花々が、二人の子どもの姿とともに構成されています。ちひろの1960年代中頃の作品には、花を装飾的にアレンジした、大胆な構図の作品が多くみられます。ちひろにとって、花は自由自在にアレンジのできるモチーフでした。
- ままごと
絵雑誌「キンダーブック」に発表された作品で、この切手シートのなかでは最も早い時期の作品です。ままごと遊びをする子どもたちの情景が、背景や小道具までていねいに描き出されています。前景のカーネーションは大きく描かれていますが、子どもたちより奥のシクラメンやフリージアの花などは小さく、遠近法を意識した構図で描かれています。
- シート背景:バラと少女
「花と子どもの画家」といわれたちひろが、数多く、表現もさまざまに描き続けた花のひとつが、バラでした。ここに描かれているのは、今日から幼稚園に行く女の子です。よそゆきで済ました雰囲気やベルベットのようなドレスが、バラのイメージや花びらの柔らかで温かな質感と重なって見えます。
この切手の情報は日本郵便株式会社の報道発表資料を参照して作成しました。
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