季節のおもいでシリーズ 第1集郵便切手のデータ
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
    | 名称       | 季節のおもいでシリーズ 第1集 | 
    | 発行日     | 平成24年(2012) 7月 3日(火) | 
    | 発行数     | 1、500万枚 (150万シート)  | 
    | 料額       | 80円    | 
    | 意匠      | 川風の音  | 夜店の思い出   | 
                                    帰り道のシロホン  | 霧の中の夢  | 
                                |    | 夕映え  | 
                                    雲の子も水あそび   |    | 
                                | かに   | 船が編むレース  | 
                                    クラゲの宇宙人  | 縁の下のセロひき  | 
                                | シート背景:夏  | 
    | 印面寸法  | 縦35.5mm×横25.00mm | 
    | 版式・刷色 | グラビア6色                 | 
    | シート構成 | 10枚(縦5枚・横2枚) シート画像 | 
    | 切手デザイナー   | 貝淵 純子   | 
    | 初日印指定局 | 東京中央郵便局 | 
    | 銘版    |  カルトール社    | 
  
発行する切手の意匠等
 - 「季節のおもいでシリーズ」について
 季節感のある昔懐かしい思い出を題材としたシリーズの第1弾として特殊切手「季節のおもいでシリーズ 第1集」を発行します。
今回のデザインは、故谷内六郎(画家)が夏の思い出を題材に描いた作品を採用しています
  - 谷内六郎(1921〜1981)
 東京生まれ。1956年週刊誌の創刊号より表紙絵を依頼され、人気を博しました。59歳で没するまでに描いた表紙絵は1,300余点にのぼります。表紙絵以外にも挿絵、装幀、広告、福祉活動など幅広い分野で活躍しました。
  - 切手の意匠について
  
- 川風の音
 きりもなく悲しい音を立てる川風の音、時たま川面の古い船が波の具合でギーッときしむ音、無限に雲の中にさえずるひばりの音、そんな静かな地帯はまだまだ日本の山あいの川にはいくらもあるようです。山の渓谷から平野部に開けようとする川辺です。
 - 夜店の思い出
 夕方になってホタルの飛ぶ頃、2kmの道を歩いて電車道に出ます。そこには夜見世という大変豪華に満ちた文化がありました。不思議な手品師のおじさんが英語入りの説明、豪華な花火屋、フライソースの匂い、綿飴や金魚屋、幼い頃きらびやかだった思い出も、今は何だか淋しいような感傷に結びつくあの夜店の思い出です。
 - 帰り道のシロホン
 学校の帰り道、竹の垣根の脇を通ると、どうしても棒で打ってしまう癖がある。乾いた竹は快い音を立てる。棒で順々に撫でるように竹垣を打つと、ポン、ポロ、ポン、ポン、と自然の造ったシロホンです。
 - 霧の中の夢
 白い霧がかかると白樺の林は白樺の幹のシマだけがあちこちに見え、乳白色のモヤモヤの中に坊やはシマウマがいたように一瞬思ったのです。
 - 夕映え
 山ふところのあの町この町にポツポツ電燈のともる頃、山の背に陽が沈み空は一面の夕映えです。特に夕映えは黄金になる時もあり、もっと真っ赤になる時もあります。黄金色の夕映えなど見ると心がそうごんな宗教的なものになるのです。それは宗教画の多くが黄金色であるからそういうのを思い出すせいでしょう。東洋画でも西洋画でも宗教画に黄金色を使うのが同じく発生したのも不思議です。黄金色とは人の心をそうごんにしたり、いあつしたり、おどろかしたり、色々の意味をもっているようです。
 - 雲の子も水あそび
 青空にカッと入道雲、雲は雲の子供の手を引いて水遊びしている姿に見えました。美しい海を描きたい、そう思って筆をとると頭の中に電光ニュースのように光った文字がツツツと流れるのです。「スイギン、ヘドロ、困った漁師、ミナマタ」まんべんとなく頭の中に光の文字がツツツと出てしまいます。まったく無視することは不可能な現実のせっぱつまった海や山の破式です。
 - かに
 海も白い 道も白い 家も白い 夜明けの上総は 磯蟹だけが真っ赤
 空も青い 海も青い 上総の町は貨車の列 火の見の高さに 海がある
 - 船が編むレース
 青い海に船が白い波のレースを編んで行き、波際の渚は白い出来立てのレースです。
 - クラゲの宇宙人
 水も冷えてきてクラゲが浅瀬にたくさん浮かんでいて、水面に映る月が宇宙空間を感じさせ、クラゲは宇宙人に違いないと思い始めてくると、たちどころに海もミステリーに迫ってきて海坊主だの、謎のバミューダ海峡めいて見えてくるので、子ども達はそそくさと帰りはじめます、淋しくなる初秋の海です。
 - 縁の下のセロひき
 晩秋から冬近くまで鳴いている虫はコオロギです。縁の下とか漬物の樽の下とか姿が分からないけど強く鳴く音は何となく深まる秋の鼻水の出そうなモヤモヤした落ち目の気分に心誘う音です。
 - シート背景:夏
 四季を描いた4点からなる作品の「夏」の作品です。星の輝く夏空の下、浜辺で花火を楽しむ思い出の風景です。
 ※ 切手のデザインの解説文については、画伯が残した作品の言葉の一部を抜粋していますが、「かに」については、ご家族からご提供いただいた作品のイメージに繋がる画伯の詩を引用しています。
 
 
この切手の情報は郵便事業株式会社の報道発表資料を参照して作成しました。
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