牧野富太郎生誕150年郵便切手のデータ
名称 | 牧野富太郎生誕150年 |
発行日 | 平成24年(2012) 4月24日(火) |
発行数 | 1,200万枚(120万シート) |
料額 | 80円 |
意匠 | ガマズミ |
ジョウロウホトトギス |
ヒメキリンソウ |
ホテイラン |
コオロギラン |
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印面寸法 | 縦35.5mm × 横25.0mm |
版式・刷色 | オフセット6色 |
切手デザイナー | 星山 理佳 |
シート構成 | 10枚(縦5枚・横2枚) シート画像 |
初日印指定局 | 東京中央郵便局 |
銘版 | カルトール社 |
発行する切手の意匠等
- 牧野富太郎生誕150年について
平成24(2012)年が「日本の植物分類学の父」と称される牧野富太郎※博士の生誕150年を迎えることを記念して、特殊切手「牧野富太郎生誕150年」を発行します。
- 牧野富太郎(1862〜1957)
高知県生まれ。94年の生涯で40万枚以上の標本を採取し、1,500種以上の植物を命名するなど、日本の植物分類学の基礎を築きました。
- 切手の意匠について
- ガマズミ(スイカズラ科)(学名:Viburnum dilatatum Thunb.)
毛筆に水彩 年代不明
全国各地の山地に見られる落葉低木です。赤く色づいた果実は甘酸っぱく、初夏に咲く白い花も趣があります。原画には果実をすりつぶし、それと同色の絵の具を塗った跡があります。退色を嫌った牧野博士はイギリス製の絵の具を用いています。遺された数少ない着色図のひとつです。
- ジョウロウホトトギス(ユリ科)(学名:Tricyrtis macrantha Maxim.)
石版印刷に水彩 明治21(1888)年
高知県の石灰岩地に特産する多年草です。明治20(1887)年に発見し、ロシアのマキシモヴィッチ※が学名を、牧野博士が和名を付けました。描かれた植物は標本のように折り曲げられており、花被のふちまで入る斑点や葉の裏側の毛、花序の先から順に開花するといった特徴が見てとれます。
※ マキシモヴィッチ(1827〜1891)
19世紀に活躍したロシアの植物分類学者。東アジアの植物に精通し、シーボルトやツュンベリーについで日本の植物を本格的に調査しました。牧野博士をはじめ、当時の日本の分類学者の多くが、標本を送付するなど植物分類学の指導を受けていました。
- ヒメキリンソウ(ベンケイソウ科)(学名:Phedimus sikokianus (Maxim. ex Makino) 't Hart)
毛筆に水彩 明治22(1889)年
四国の山地に特産する多年草です。明治22(1889)年、高知県仁淀川町鳥形山(によどがわちょうとりがたやま)で採集した標本をもとに新和名を発表、明治24(1891)年にマキシモヴィッチから授かった学名を発表しました。生育地が限られているため全国的に珍しく、自生地のある徳島県、高知県で絶滅が危ぶまれています。
- ホテイラン(ラン科)(学名:Calypso bulbosa (L.) Oakes var. speciosa (Schltr.) Makino)
石版印刷 多色刷り 明治44(1911)年
本州中部の針葉樹林下に稀に生える多年草です。牧野博士は、江戸時代の植物画からその存在を知り、明治35(1902)年に和名を付けました。明治40(1907)年、開花株の寄贈を受け、初めて実物を見て花の図を描きました。「大日本植物志」全16図版のうち唯一の彩色図です。
- コオロギラン(ラン科)(学名:Stigmatodactylus sikokianus Maxim. ex Makino)
本州〜九州のスギ林に生える多年草です。草丈は5cm程度、唇弁は5mm程度と極小です。明治22(1889)年に高知県越知町横倉山(おちちょうよこぐらやま)で発見、標本と図をロシアに送付しており、精確な図はマキシモヴィッチから絶賛されました。牧野博士は、明治23(1890)年にマキシモヴィッチが提唱した学名を発表、翌年和名を付けました。
この切手の情報は郵便事業株式会社の報道発表資料を参照して作成しました。
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