航空100年記念郵便切手のデータ
名称 | 航空100年記念 |
発行日 | 平成22年(2010) 9月21日(火) |
発行数 | 1、000万枚 (100万シート) |
料額 | 80円 |
意匠 | アンリ・ファルマン複葉機 | ハンス・グラーデ単葉機 |
航研機 | YS−11 |
飛鳥 | T−4 |
B747−400 | US−2 |
MRJ | HSTP |
印面寸法 | 縦28.0mm × 横38.5mm |
版式・刷色 | オフセット6色 |
シート構成 | 10枚(縦2枚・横5枚) シート画像 |
切手デザイナー | 星山 理佳 |
初日印指定局 | 東京中央郵便局 |
銘版 | カルトール社 |
発行する切手の意匠等
- 「航空100年記念」について
明治43年(1910年)に東京・代々木において日本初の動力飛行に成功してから100年を迎えることを記念して、特殊切手「航空100年記念」及び「ハードカバー切手帳(航空100年記念)」を発行します。
- 切手の意匠について
- アンリ・ファルマン複葉機
1910年、代々木練兵場(現在の代々木公園)において日本初の動力飛行に成功した2機のうちの1機。政府の命により欧州において飛行技術を習得した徳川好敏(とくがわよしとし)陸軍工兵大尉がフランスから導入し、飛行した。2枚の主翼を持つアンリ・ファルマン複葉機は、安定した飛行特性のため、操縦学校のほか各地で使用された。徳川大尉は翌年、同機を手本に国産機「会式1号機」を製作し、飛行にも成功した。
- ハンス・グラーデ単葉機
徳川大尉とともに政府の命で欧州において飛行技術を習得した日野熊蔵(ひのくまぞう)陸軍歩兵大尉がドイツから導入した単葉機。1910年、代々木練兵場において徳川大尉のアンリ・ファルマン複葉機とともに日野大尉の操縦で日本初の動力飛行に成功した。ドイツの航空パイオニアのハンス・グラーデの製作で、機体はアンリ・ファルマン複葉機よりも小型でシンプルであった。
- 航研機
東京帝国大学航空研究所による長距離実験機。1938年に関東上空の62時間以上の周回飛行により、周回航続距離と1万kmコース平均速度の国際航空連盟公認による世界記録を樹立した。長距離飛行に適した細長い主翼は不時着時に発見が容易なように「真紅の翼」に塗装され、上空で空気抵抗を低減するために脚は収納され、操縦席の風防は折りたたまれた。
- YS-11
第二次大戦後に初めて開発された国産旅客機。最大64名の乗客を収容できる双発のターボプロップ機として開発され、1962年に初飛行し、1965年から就航を開始し、1973年まで試作機を含む182機が生産された。頑強な機体は世界各国で使用され、国内の旅客輸送は2009年に終了した。郵便切手に描かれた機体は国土交通省航空局の飛行検査機として使用されたもの。
- 飛鳥
短距離滑走路でも離着陸できるジェット旅客機の研究のために航空宇宙技術研究所(現在のJAXA)で開発された実験機。国産のC-1ジェット輸送機をベースに国産のジェットエンジンFJR710を揚力増強のために翼面上に4基配置し、1985年に初飛行し、新技術の飛行実証がなされた。搭載エンジンの成果は国際共同開発のV2500エンジンにも活かされた。
- T-4
国産ジェットエンジンを2基搭載する複座の国産ジェット練習機で、音速以下の速度で飛行する。1985年に初飛行し、2003年までに試作機4機を含む約210機が生産され、現在も中等練習機として使用されている。郵便切手に描かれた機体は、1996年から国産の超音速練習機T-2に代わり採用されたブルーインパルス仕様機。
- B747-400
ジャンボジェットとして親しまれる米国製大型ジェット旅客機。貨物機としての利用も考慮し、コンテナ2台が横に搭載できる胴体サイズと、2階操縦席を備える。1969年に初飛行した100型を始めとする初期型(100型〜300型)は、日本にも多数導入され、航空大量輸送時代を築いた。ハイテク化された400型は1988年に初飛行し、郵便切手に描かれた機体は1993年から使用されている日本国政府専用機。
- US-2
独自の波消装置や高揚力装置により荒波の洋上での離着水も可能な国産の水陸両用救難飛行艇。原型機は1967年に初飛行。主に救難救助目的で運用されている。室内の与圧や、電子化を強化した操縦システム、エンジンや構造の近代化など大規模な設計変更を行なった試作初号機(仮称:US-1A改)は2003年に初飛行した(郵便切手に描かれた機体は試作2号機)。2007年に正式名称US-2となった。
- MRJ
YS-11以来の国産旅客機であり、日本初のジェット旅客機として開発が進んでいる。70から90席クラスのリージョナル機として計画され、世界の地域航空ネットワークで利用でき、「高い環境性能」、「快適な室内」、「優れた運航経済性」を目指したエンジン選定、空力、構造、室内設計が特徴。
- HSTP
日本で検討されている次世代の超音速旅客機。1969年に初飛行し、2003年に運航を停止した英仏共同開発の飛行マッハ数2.0のコンコルドに対して、巡航速度をマッハ1.6に抑えるものの、定員約100名のコンコルドの2倍ほどの乗客を、東京―ニューヨーク間も飛行可能にする高い経済性を目指している。
【解説文】鈴木真二(東京大学大学院教授)
この切手の情報は郵便事業株式会社の報道発表資料を参照して作成しました。
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