干支文字切手のデータ
名称 | 干支文字切手 |
発行日 | 平成20年(2008)11月21日(金) |
発行数 | 2、000万枚(200万シート) |
料額 | 80円 |
意匠 | 金文の牛 |
牛の頭部を前面から描いた形 |
丑 |
|
金文の丑 |
隷意を基に牛 |
篆書をもとにした己丑 |
|
金文による牛 |
甲骨文字の丑 |
隷書をもとにした己丑 |
ひらがなのうし |
印面寸法 | 縦36.5mm × 横28.05mm |
版式・刷色 | オフセット5色・エンボス加工 |
シート構成 | 10枚 シート画像 |
書 | 中村 雲龍 |
安藤 豐邨 |
中原 茅秋 |
|
關 正人 |
田岡 正堂 |
村野 大仙 |
|
赤平 泰処 |
小林 抱牛 |
中井 史朗 |
渡辺 墨仙 |
考証助言 | 松丸 道雄(東京大学名誉教授) |
デザイン | 森田 基治(切手デザイナー) |
初日印指定局 | 東京中央郵便局 |
銘版 | カルトール |
発行する切手の意匠等
- 干支文字切手について
複数の書家が様々な書体で書き表した翌年の「干支文字」をデザインした切手は、平成16年(平成17年の干支「酉」)から発行しており、本年で5年目を迎えます。
来年の干支である「丑」の書を基としたデザインのほか、印刷の段階で強く圧力をかける技法で、文字の一つ一つが点字のように盛り上がっている「エンボス加工」と細かな文字「微細文字」の特殊印刷が施されています。
- 切手の意匠について
- 金文の牛(象形文字)
牛の頭部を前面から描いた形で、大きな角を強調して、雄々しく堂々たる存在感ある牛を表現しようと試みた。
- 金文の丑(金文)
周(しゅう)代の古璽(こじ)に雑形璽(ざっけいじ)と称する変形の璽(じ)(戦国時代以前の印)があり、この形に倣って金文体を入れた。
- 金文による牛(篆書)
西周(せいしゅう)時代の金文(青銅器にみられる文字)をもとにして、悠揚と堂々と前進する牛を思い浮かべて表現した。
- 隷書をもとにした己丑(隷書)
毛筆書きにする為に現代感覚で、表現してみた。
- ひらがなのうし(かな)
変形仮名を使わず、平易な二字の組み合わせに意を用い、かな本来のもつ優美で雅な雰囲気の表現を試みた。
- 牛の頭部を前面から描いた形(甲骨文)
三千年前に使われた直線的で切れ味の鋭い甲骨文を古代色豊かに、現代に蘇生させるべく試みた。
- 隷意を基に牛(楷書)
豊潤で線に生命力があり、呼吸のながい表現になればと思いつつ書いた。
- 丑(楷書)
骨組みがたくましく、力強い牛にしたいと思い、龍門造像記(りゅうもんぞうぞうき)に書かれている筆法を参考にして表現した。
- 篆書をもとにした己丑
篆書体の書線に細い太い変化をつけ、行意を入れて造形に動きを加え、現代的な情感を盛り込んで表現してみた。
- 甲骨文字−古くから十二支の丑に当てられてきた
手指を立てて、強く物を執る形に象った象形文字。簡素な線の組合せだが、存分に字義を表現し得て妙。
- 背景「農夫図屏風(部分)」(渡辺始興 画)について
渡辺始興(1683-1755)は、江戸時代中期の画家です。狩野派、大和絵を学ぶとともに、写生にも力を入れ、様々な画風を巧みにこなしました。
「農夫図屏風」は、牛を連れて家路につく若い農夫が描かれています。淡く彩られた秋草の咲く野辺を牛がゆったりと歩んでいます。
切手シートの背景画には、この「農夫図屏風」の一部分を使用しています。
所蔵:東京国立博物館
この切手の情報は郵便事業株式会社の報道発表資料を参照して作成しました。
〔記念・特殊メニューへ戻る〕