干支文字切手(グリーティング郵便切手)のデータ
名称 | 干支文字切手(グリーティング郵便切手) |
発行日 | 平成16年(2004)12月 1日(水) |
発行数 | 1、000万枚 |
料額 | 80円 |
意匠 | 鼎に彫られていた鳥 |
献寿の酉 |
変体仮名によるとり |
甲骨文の鳥 |
甲骨文の酉 |
古の酉 |
篆書による鳥 |
書譜の鳥 |
飛翔の酉 |
古文の酉 |
印面寸法 | 縦33.5mm × 横25.0mm |
版式・刷色 | グラビア4色・エンボス加工 |
シート構成 | 10枚 シート画像 |
書 | 戸田 提山 |
恩地 春洋 |
小山 やす子 |
稲村 雲洞 |
大平 山濤 |
關 正人 |
船本 芳雲 |
渡邉 寒おう |
大野 篁軒 |
野口 白汀 |
デザイン | 森田 基治(切手デザイナー) |
注)書の「渡邉 寒おう」:「おう」がJISの漢字コード表にないため、ひらがな表記としています。
発行する切手の意匠等
- 色々な書体で表現 〜来年の干支「とり・酉・鳥」について
- 「鼎に彫られていた鳥」(篆書体『鳥虫篆』)
篆書の一部が最も装飾された文字『鳥虫篆』。古人の「鳥」に対する美化・理想化の現れです。
- 「献寿の酉」(金文体)
『酉』の形は、蓋つきの酒樽あるいは酒をつくる壺の形で、二本の横線は壺の中に酒のあることを示すともいわれています。
- 「変体仮名によるとり」(かな体)
「ひらがな」になる前の『止利』の字を用い、「新しい年に利益が止まる」ことを表現しています。
- 「甲骨文の鳥」(古文体)
古代に『鳥』をより簡潔に象形化した書画同源の表現です。
- 「甲骨文の酉」(甲骨文字体)
殷代甲骨文字のもつ純粋な心や古代人の感覚の敏感さを、明るく、造形的、簡素に表現しました。
- 「古の酉」(金文体)
中国・周代の春秋戦国期の銅器の銘文に使われた文字です。
- 「篆書による鳥」(象形に近い篆書体)
新年に期して、飛び立とうとする躍動感を表現しています。
- 「書譜の鳥」(草書体)
その美しさに古人の美意識を感じる、漢字書体の最も簡略体草書体で表現しています。
注:「書譜」草書の技法、書芸術に関する唐代の書(孫過庭 著)。
- 「飛翔の酉」(隷書体)
漢代隷書碑群の中の明るさ、おおらかさを表現しています。
- 「古文の酉」(古文体)
省略した線・形により伸びやかさとモダンさを表現しています。
- 各書体について
- 篆書
周から秦にかけて使われた、均整のとれた荘重美麗な書体。
- 鳥虫篆
戦国時代の矛などの兵器に刻まれた装飾性の強い篆書。鳥や虫の象形に見える。
- 金文
殷・周の時代の青銅器時代に器や金属に刻まれた文字。
- 甲骨文字
殷の時代亀甲や獣の骨に刻まれた文字。
- 古文
漢代以前に使われた書体。
- 草書
漢字の筆画が最も省略された文字。
- 隷書
漢代に最も盛行されていた書体。直線的で簡易な形。
- 「エンボス加工」「微小文字」を使った印刷
「エンボス加工」は、印刷の段階で強く圧力をかける技法で、文字を一つ一つ点字の様に浮き上がらせています。この技術は、「日本の点字制定100周年」(1990年11月発行)にも使われています。また、切手背景には0.3mmの細かな文字「微小文字」で『平成十七年乙酉2005』とデザインしています。
- 各書体について
(3) シート余白には、伊藤若冲の「仙人掌群鶏図(部分)」をデザイン
シート余白上部には、伊藤若冲 筆「仙人掌群鶏図(部分)」(大阪:西福寺所蔵)をデザインしています。
【伊藤若冲(1716〜1800)】
和漢の絵画伝統に研鑽を重ね、独特の花鳥画の世界を創造。鶏の絵を得意とする。
この切手の情報は日本郵政公社の報道発表資料を参照して作成しました。
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